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笠原一輝のWindows Vistaβ版レポート 第2回
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第2回 Windows Vista RC1 を導入してみよう 〜Windows Vista RC1レポート

マイクロソフトは5月の末にWindows Vistaのβ2をリリースしたが、一般のユーザーも含めて配布されたため、この記事をお読みの読者の中にもインストールしてみたという方は少なくないのではないだろうか。 そうした様々なユーザーからのフィードバックを元に、9月上旬にRC1(Release Candidate=出荷候補版)と呼ばれるより出荷バージョンに近いβリリースが公開され、先週の末から登録さえすれば誰でもダウンロードできるようになっている。

ここでは、そうしたRC1を利用して、Windows Vistaのインストール方法、さらには実際の使い勝手などを紹介していきたい。



Windows Vistaをインストールするのに必要なPCのスペック
まず始めにWindows Vista RC1をインストールするPCが無ければ始まらない。 RC1は、出荷版(RTM=Release To Manufacturingと呼ばれる)にかなり近いベータ版であるとはいえ、未だ正式版ではないため、場合によっては動作が不安定になることもあるだろうし、何よりもマイクロソフトは動作を保証していない。 従って、ビジネスに利用しているPCはもちろんのこと、PCメーカーの保障を受けられるようなPCにはインストールしない方がいいだろう。

Windows XPと共存させデュアルブート構成にすることも不可能ではないが、やはり動作が不安定になる可能性があるので、できるのであれば、Windows Vistaをインストールする専用のPCを用意するか、内蔵のHDDを交換していつでも元に戻せるようにするなどの工夫をしてからインストールした方がいいだろう。 間違っても、動作するPCが一台しかないのに、それにインストールしてネットにつなげない、などのトラブルを起こさないように注意しよう。

なお、PCが一台しかないのだが、どうしても試したいという人で、OSにWindows 2000、Windows XP Professional、Windows XP Tablet PC Editionを利用している人は、マイクロソフトが無料で配布しているVirtual PCを利用してみるといいだろう。 Virtual PCであっても、仮想OSにメモリを512MB割り当てることができれば、Windows Vistaをインストールすることができる。 もともとの物理メモリが512MBしかない場合には、最低でも1GBに増設する必要がある。

さて、別途Windows Vista RC1用のPCを用意するとして、どのようなPCを用意すればよいだろうか?一応マイクロソフトのWebサイト [http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/getready/systemrequirements.mspx] を見ると、Vistaを動かすには以下のようなスペックが必要であるとされている。


表1 Windows Vistaがサポートされる最低システム要件(マイクロソフトのWebサイトより抜粋)
Windows Vista でサポートされる最低システム要件
プロセッサ 800 MHz 32 ビット (x86) または 64 ビット (x64) プロセッサ
システム メモリ 512 MB
GPU SVGA (800x600)
グラフィック メモリ -
HDD 20 GB
HDD 空き容量 15 GB
光ディスク装置 CD-ROM ドライブ
オーディオ -
インターネット -

だが、はっきりいって、このスペックのPCにはなんとかインストールできるというレベルであって、Windows Vistaの特徴の1つであるWindows Aero(Aero Glass)の3D UI機能などを利用することができない。 ちなみに、ビデオ表示機能でSVGAが必要なのは、インストールがSVGAで行われるためで、実際にSVGAではかなり画面が狭くなってしまうので実用環境にはほど遠いことも付け加えておきたい。


Windows VistaでFlip 3Dを確実に利用できるGPUって何?
せっかくVistaに移行するからには、やはりフル機能を利用したいと考えるのが人情というものだろう。 せっかくだから、Windowsキー+Tabキーで3D表示されるタスクマネージャ(Flip3D)を見てみたい―という読者がほとんどではないだろうか?(そもそも見たくないと思っているなら、ここは見ていないだろう)。

そうした人のため、確実にFlip3Dが見れます、というスペックを示すのであれば、以下のようになるだろう。

表2 筆者推奨のWindows VistaのFlip 3Dが動く最低環境
筆者推奨のFlip 3Dが動作する最低環境
プロセッサ 1GHz以上の 32 ビット (x86) または 64 ビット (x64) プロセッサ
システムメモリ 1GB
GPU DirectX9対応GPU
グラフィックメモリ 最低128MB、できれば256MB以上
HDD 250GB
HDD空き容量 15 GB
ディスク装置 DVD±RW(2層書き込み対応)
オーディオ HDオーディオ
インターネット できれば常時接続

ここでポイントになるが、システムメモリ、ビデオメモリのメモリ容量と利用するGPUについてだ。 Windows Vistaではデスクトップも3D表示を行うため、特にメモリに関しては余裕を持った構成にする必要がある。 システムメモリは最低でも1GB以上(できれば2GB)、ビデオメモリも最低でも128MBだが高解像度(1920x1200ドットなど)表示が必要な場合には256MBと余裕を持たせるようにした方がいいだろう。
Flip 3DのようなWindows Vistaにおける3D表示は、GPUの3Dエンジンを利用して行われる。 必要とされるハードウェアはDirectX9世代のDirect3DのAPIに対応した3Dエンジンとされており、各社のGPUで示すのであれば、以下のようになる。

表3 各社のGPUのDirectX9対応
  単体型 統合型
ATI Technologies RADEON 9600以降 RADEON XPRESS 1xxx以降
NVIDIA GeForce 6シリーズ以降 GeForce 61xx以降
Intel - Intel 945G以降

ATI Technologiesの場合、DirectX9に対応しているGPUはRADEON 9600以降で、RADEON 9700/9800、RADEON X300/600/700/800、RADEON X1xxxが対応している。 AGPであればRADEON 9600/9700/9800、PCI ExpressであればRADEON Xシリーズ以降が対応ということになる。
NVIDIAの場合は、DirectX9に対応しているのはGeForce FXシリーズ以降となるが、NVIDIA社によればWindows Vista対応となるのは、PCI Express/AGPに限らずGeForce 6xxx/7xxxシリーズが対応していることになる。 基本的には、PCI Expressに対応したGPUであれば、ほとんどの場合DirectX9対応となっているので、これからPCを自作する場合などにはPCI Expressのビデオカードを選択すればよいだろう。
統合型GPUの場合には、ATIはRADEON XPRESS X1xxxシリーズ、NVIDIAはGeForce 6xxxシリーズ、IntelはIntel 945G/965Gがその対応GPUということになる。 統合型の場合は、ここ1,2年でリリースされたものだけが対象だと考えた方がいいだろう。 なお、統合型の場合には、ビデオメモリがメインメモリと共有になるので、できる限り高速なメインメモリを利用したい。 Windows Vistaを安定して動かすには十分なビデオメモリの帯域幅が必要になるので、デュアルチャネルのDDR2メモリが必須といっても過言ではない。
これから用意するのであれば、以下のようなパーツあたりがおすすめと言えるのではないだろうか。

表4 筆者おすすめの環境
筆者おすすめPCスペック
プロセッサ 2GHz以上のCore2 DuoないしはAthlon 64 X2
システムメモリ 2GB(デュアルチャネル)
GPU GeForce 7600ないしはRADEON X1600
グラフィックメモリ 256MB
HDD 250GB
光ディスク装置 DVDスーパーマルチドライブ
オーディオ HDオーディオ
インターネット 常時接続

これらを参考にして、Windows Vista RC1が余裕で動作するPCを用意していただきたい。



VistaのインストールはWindows XPよりもユーザーがやることが少ない
それでは、実際にWindows Vista RC1のインストールを行ってみよう。 まずはマイクロソフトのWebサイト[http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/getready/default.mspx]にいって、ダウンロードのための登録を行い、Windows Vista RC1のイメージファイルをダウンロードする。 ダウンロードしたイメージファイルはISO形式になっているので、ISO形式をDVD-R/RW、DVD+R/RWなどに記録できるライティングソフトを利用して、DVDメディアを作成する。 作成したDVDメディアをDVDドライブに入れ、起動するだけだ。 なお、BIOSセットアップなどで光学ドライブから起動するように設定しておく必要があるので、起動の優先順位がHDDなどが1番になっている場合には変更しておく必要がある。
インストールする言語の設定
最初に行うことは、インストールする言語の設定だ。
日本語版のWindows Vista RC1をダウンロードした場合には、ここの設定は基本的には変更する必要はない。 ただし、英語配列のキーボードを使っているなどの場合には、キーボードの種類を英語にするなどの若干の調整が必要だ。 また、英語版のWindows Vista RC1を利用する場合には、これらの設定を日本語にすることで、日本語表示などが可能になる(ただし、インストールの言語などは英語しか用意されていない場合もある)。

インストールの開始
その名の通りインストールを開始するボタンを押す。
ここでは特にやることはなく、インストールのボタンを押すだけ。

プロダクトキーの入力
ダウンロード時に表示されたプロダクトキーを入力する。
きちんと登録ができていれば、プロダクトキーはメールでも送られてくるので、わからなくなってしまった場合にはメールを確認してみよう。

ライセンス条項への同意
マイクロソフトのライセンス条項への同意を求められる画面。
よく読んで異論がなければ"条項に同意する"をチェックして"次へ"を押す。

インストールの種類の選択
アップグレードインストールかカスタムインストールかを選択する。

アップグレード対象のOSがインストールされていない場合には、アップグレードの項目はグレーアウトし選択することができない。


インストール場所の選択
ディスクやパーティションが複数ある場合には、インストールするディスクを選択することができる。 なお、この画面で、パーティションを分割したり、あるいは以前のXPではCDからの起動時にF6を押して読み込ませた追加のディスクドライバ(RAIDなど用)を読み込ませることができる。

なお、XPまではFDのみからしか読み込ませることができなかったが、VistaではUSBディスクなどから読み込ませることも可能になっている。


ディスクオプション
ディスクオプションを選ぶと、フォーマットやパーティションの削除、作成などができるようになっている。

インストールの開始
ディスクオプションを設定し"次へ"を押すと、Windows Vista RC1のインストールが開始される。

あとは、自動でインストールが行われるので、コーヒーでも飲みながら待っていると終了し、何回かリブートが行われる。


ユーザー名と画像の選択
普段利用するユーザー名と、必要があればパスワードを入力する。
パスワードを入力しない場合、Vistaに自動ログオンすることができる。また、同時にユーザーアイコンを選択しておく。

PC名の入力
ネットワークの共有などで利用するコンピュータ名と壁紙を決定する。後から変更することも可能なので決まっていなければ標準のママでも良い

セキュリティの設定
Windowsのセキュリティの設定を行う。
特に問題がなければ"詳細設定を使用する"を選んでおくと良いだろう

時刻と日付の設定
タイムゾーン、時刻、日付を設定する。
特に修正する必要が無ければ、そのまま"次へ"を選択する。

ネットワークの接続先を選択する
Windows Vistaがイーサネットコントローラをすでに認識している場合には、そのPCが接続されている場所を選ぶ。
一般家庭の場合には"Home"えお選んでおけばよいだろう。

インストールの完了
"ありがとうございます"の表示がでればインストールは完了。引き続きデスクトップが表示される。


インストール後の設定方法は若干Windows XPとは異なっている
インストールが終了したら、ある程度使えるようにカスタマイズしよう。Windows Vistaの設定は、これまでのWindows XPとは若干手順が異なっており注意が必要だ。

@解像度の設定

Windows XPでは解像度の設定はデスクトップ領域をマウスの右ボタンでクリックされるメニューから"プロパティ"を選択し、"設定"を選ぶことで変更することができた。 ところが、Vistaでは同じようにデスクトップ領域をマウスの右ボタンでクリックしメニューを表示させるところまでは同じだが、その後"個人設定"を選び個人設定のウインドウを呼び出し、下に表示された"画面の設定"のリンクを押すことで、画面の設定ツールが呼び出される。 あとは、基本的にはこれまでと同じだ。
デスクトップでマウスを右クリックして"個人設定"を選択する

画面の設定のリンクを押す

画面の設定が起動するので、解像度を設定する


Aウインドウの色や壁紙、スクリーンセーバーなどの設定

ウインドウのデザインや壁紙の設定も、Windows XPの先ほどの解像度の設定で呼び出した個人設定のウインドウを呼び出して設定する。 "ウインドウの色とデザイン"を選択すると、ウインドウの色やデザインを変更できる。 なお、Windows Aero(Aero Glass)の効果を無効にしたい場合には、"詳細な色のオプションを設定する場合にはクラシックスタイルの[デザイン]プロパティを開きます"というリンクを押して配色をWindows AeroからWindows Vistaベーシックやスタンダードに変更することでWindows XPと同じようなデザインに変更することもできる。

ウインドウの色とデザインの設定ではボタンの色などが設定できる。

Windows Aeroの有効、無効は"詳細な色のオプションを設定する場合にはクラシックスタイルの[デザイン]プロパティを開きます"のリンクを押す


Windows Vista ベーシックやWindowsスタンダードなどを選ぶと3D表示は無効になり従来の表示に切り替わる


Bデバイスマネージャの表示

追加のドライバなどがインストールされているかを確認するためにデバイスマネージャを見たい場合には、まずシステムのプロパティを呼び出す。 手順自体は、従来と同じくスタートメニューに表示されている"コンピュータ"(従来までのマイコンピュータ)を右クリックし表示されているメニューから"プロパティ"を選択する。 すると、システムのプロパティが表示されるので、左側のビューペインから"デバイスマネージャ"のリンクを押すとデバイスマネージャが表示される。
スタートメニューのコンピュータでマウスの右ボタンをクリックし、プロパティを選ぶ

システムのプロパティが表示されるので、左側のデバイスマネージャのリンクを押す

デバイスマネージャの表示


CWindowsサイドバーにガジェットを追加する

Windowsサイドバーにガジェットを追加するには、サイドバーを右クリックし、表示されたメニューから"ガジェットの追加"を選択する。すると標準で用意されているガジェットが追加される。 標準で用意されているのは、CPUメーター、カレンダー、スライドショー、ピクチャパズル、フィードヘッダ、株価、時計、通貨換算、天気、付箋、連絡先の11個。追加したいガジェットはリストからサイドバーへドラッグ&ドロップすればよい。
左下に表示される"オンラインで追加のガジェットを取得"ボタンを押すと、Webブラウザが起動され、マイクロソフトのサイトに接続してダウンロード可能なWindows サイドバー用のガジェットの一覧が表示される。あとはダウンロードを押すと、前述のリストに追加されるので、あとはリストからサイドバーへ追加すればよい。

サイドバーを右クリックし、"ガジェットの追加"を選択する

表示されたアイコンから好みのガジェットをサイドバーにドラッグ&ドロップする

マイクロソフトのサイトにアクセスすると望みのガジェットを追加することができる


D以前のバージョンのWindowsでしか動かないようなアプリケーションを利用する場合

Vistaではいろいろなモジュールなどが新しくなっているため、そのままでは以前のバージョンのWindowsで動作したアプリケーションソフトウェアが動かない場合がある。そうした時には、アプリケーションを"互換モード"で動作させればよい。設定方法は、実行ファイルのバイナリかショートカットを右クリックし表示されたメニューから"プロパティ"を選択する。表示されたプロパティから"互換性"のタブを選択し、"互換モードでこのプログラムを実行する"を選び、OSのバージョンを選択すればよい。

なお、Windows Aeroの3D表示を有効にしている場合、DVD再生ソフトウェアやTVチューナーの付属ソフトなどのオーバーレイ表示を利用するソフトウェアは利用することができない。その場合には、このメニューで"デスクトップコンポジションを無効にする"にチェックを入れておくと動くこともあるので試してみよう。

アプリケーションの互換性を設定するには、バイナリそのものやショートカットのアイコンを右クリックし、プロパティを選択する

"互換性"のタブを表示させ、"互換モードでこのプログラムを実行する"をチェックする


実際に使ってみて、ぜひ意見をフォーラムへ…
以上のような手順を経ることで、実際にWindows Vista RC1を利用することができる。 繰り返しになるがポイントはDirectX9に対応したGPUと、メモリの容量だ。 これにさえ気をつけていれば、特に問題なくインストールし、Windows Aeroの新しいユーザーインターフェイスを利用することができるはずだ。
ぜひともWindows Vista RC1を試用してみて、その結果をフォーラムへ書き込んで見ていただきたい。
第1回「Windows Vistaのすべてに迫る」を読む
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